姫と戦闘を続ける勇者と騎士。彼らは魔法使いの開発した薬で姫を倒そうとしていた。

騎士

……っふ!

姫

そのくらいじゃやられませんよ。

姫は騎士の剣を余裕そうに躱していく。

姫

お返しです。

騎士

はああ!!

姫の爪の斬撃を騎士は威力は劣るも確実に弾いた。

姫

驚きました。まさかついてこられるなんて。

騎士

そこ!

姫

しまった!

騎士の連撃が姫に当たる。

姫

ぐっ。

騎士

勇者!今だ!

勇者

ああ!

勇者は姫を押し倒すと口の中にビンを突っ込んだ。

姫

んぐっ!

勇者

どうだ!

姫

どいてください!

姫は勇者を押しのけて立ち上がるもふらふらとした足取りでいた。

姫

ぐっ…体が。何を飲ませたんですか。

勇者

それは魔力を無力化する薬だ。

姫

魔力を無力化!?

姫

まさか、そんな薬が…。

勇者

魔法使いが開発したんだ。

姫

ぐうぅぅぅぅ。

勇者

頼む!元の姫に戻ってくれ!

姫

あああああああああ!

姫

……。

勇者

姫!

姫

ん…勇者様…。

勇者

姫!元に戻ったのか!

姫

うぅ…勇者様を倒さなければ…。

騎士

……まだ暗示が解けてない。

勇者

どうすればいい!

騎士

……強いショックを与えればもしかしたら。

勇者

殴るか!

魔法使い

勇者!これ飲ませて!

離れた場所から魔法使いがビンを投げる。

勇者

おっと。

勇者

よし、姫これを飲むんだ。

姫

んぐぅ!?

ゴクン

姫

げほっげほっ!

姫

て、なに飲ませるんですか!

勇者

姫!元に戻ったんだな!

姫

勇者様?いったい何を言って…。

姫

というか口の中と喉に草が…ごほっ。

裏切り者だった姫がついに正気に返り、いつもの役立たずに戻った。

姫

誰も裏切ってなんかいません!

姫

て、裏切り?

勇者

姫、覚えてないのか?

姫

いえ、なんというか、なにかと戦っていたのは覚えているんですが、いったい何と戦っていたのか。

騎士

元に戻ってよかった。

姫

よくわかりませんがありがとうございます。

魔王

あはははは、素晴らしい!

勇者

魔王!姫は返してもらう!

姫

勇者様!

魔王

いやあ、まさか魔力を無効化する薬とはね。

魔王

そんなものを作るなんて大したものだよ。

魔王

しかし、こちらの戦力が減ってしまったね。

魔王

みんな、いったん集合だ。

魔王一味が魔王の元に集まる。

魔女

なぜ止める!

魔王

予定が変わったからね、もう一つの作戦を使うよ。

隊長

あれを使うんですか!

魔女

あんなの使わなくても!

魔王

最終決戦なんだ。切り札をずっと残しておく必要はないからね。

魔王

参謀くん、すぐに用意を。気を付けてね。

参謀

はい!

剣闘士

くっそぉ…。

勇者

剣闘士!大丈夫か!

剣闘士

ごめんな…全然歯が立たなかった。

姫

剣闘士様!大丈夫ですか!

剣闘士

姫、元に戻ったんだな。よかった。

魔法使い

剣闘士、この薬で治療して。

勇者

それさっき姫に飲ませたやつだな。

姫

えっ…。

魔法使い

これは傷薬。中の葉っぱを傷に貼って使うんだよ。

姫

なんでそんな物を飲ませるんですか!

魔法使い

殴ったり蹴られたりするよりましでしょー。

姫

他にも目の覚まし方なんていろいろあるでしょう!

騎士

勇者は殴ろうと考えてた。

姫

勇者様!

勇者

悪かったよ、また元に戻ったら大変だと思って。

勇者

ひとまず、剣闘士はそのまま安全そうなところで待機だ。

剣闘士

わたしはまだ戦える!

魔法使い

あの魔物に滅多打ちにされてたでしょー。

騎士

……怪我した状態での戦闘は危険。

勇者

お前もだ、騎士。

騎士

……!?

勇者

お前も姫と戦ってて怪我してるだろ。

騎士

……私はまだ戦える。

剣闘士

怪我した状態での戦闘は危険、だろ。

騎士

……。

勇者

そういうことだ。

魔法使い

ほら、騎士も薬使ってー。

勇者

魔法使いは全然平気そうだな。

魔法使い

あたしは基本的に逃げてたからねー。姫があんな状態じゃ薬の使いどころが読めないし。

姫

よくわかりませんが、すみません。

勇者

ひとまず、剣闘士と騎士は休んでろ。

勇者

魔王がまだ何をしてくるかわからないからな。

姫

なんの音ですか?

騎士

なにか来る。

魔法使い

すごい魔力も感じる…。

剣闘士

くそっ、まだなんかとっといてやがったか。

勇者

剣闘士と騎士はここで休んでろ。姫、離れるなよ。

勇者

なんだあのでかい魔物。

魔法使い

あれはちょっと戦えないかな。

魔王

どうだい、勇者たち。ボクのとっておきは。

姫

あんな大きな魔物が今までどこに。

魔王

地下で拘束していたんだよ。あれはボクでも制御しきれないからね。

魔王

時々、人が潜り込んで何かしていたみたいだけど。

勇者

町で噂になっている魔物ってこれのことか。

魔王

さて、仕切り直しと行こうじゃないか。

魔王

役者も揃う頃だしね。

女勇者

魔王!そこまでです!

姫を救出し、魔王も切り札を使う。そこに女勇者も追いつき、勇者たち一行と魔王一味の最終決戦が始まろうとしてるのだった。