漣

こ・・・こは?

ぼーっと天井のようなものを見つめる

どうやら僕は仰向けに倒れているらしい


意識がはっきりしない中、何とか体を起き上がらせる

漣

確か・・扉をくぐって・・・。
それから・・・それから―?

???

んぁあ?
気がついたようじゃのう。

漣

!!!!!????

何者かに顔を覗き込まれ、予想外のことに飛びのいてしまう

壱

ほっほっほ!!
元気がよいのぅ、それなら体調も大丈夫そうじゃ。

愉快そうに笑っているが、目元は謎の仮面に隠されていて正確な表情は計り知れない

漣

男・・・?
女・・・?

身長はそれほど高くないが、声は高い

年齢は若そうに見える
20歳くらいだろうか

だけど恰好からして男?
いや、声からして女?


そんなことを考えていると、そいつが再び口を開いた

壱

無性じゃ。

漣

・・・え?

壱

今のは両方に驚いたようじゃのう。
無性ということと・・・、なぜ考えていることがわかったのか・・・、じゃろ?

漣

あ・・・。

壱

ほっほっほ!!!

そして目の前の人は高らかに笑った

壱

無性というのは文字通り、わしには性別がないのじゃよ。
そして、考えていることが何故分かったのかというと・・・・・。

漣

ごくり

壱

わしがすごいからじゃ・・・!!!!!
ほーっほっほ!!!!!!!

漣

は・・はぁ。

今の自分の状況についてもきちんと把握できてないのに、だんだんと頭の中が混乱してくる

それにしてもこいつは・・・誰なんだ?

壱

わしか?
わしの名は壱<イチ>じゃ!
すまんのぅ、混乱しているときにべらべらと話しかけて。

漣

!

本当に心を読まれてる・・!?


いぶかしげに壱と名乗るものを見つめると、くく、と微かに笑った



肯定と受け止めるべきか

漣

僕は・・・。

壱

漣という名か!!
良い名じゃ!

漣

・・・・。

とりあえず、この人よりも自分の置かれている状況を把握しよう


たしか、西園寺家のパーティーに出席して、占い師にあった後、扉をくぐったはず・・・


しかし、その先の記憶はなく、この部屋で目覚めて今に至る
わかることはそれだけか・・・

壱

ほう、漣殿も占い師に会ったよじゃな!
何と奇遇な、わしもじゃ!

漣

貴方も・・・?

壱

前世の罪がどうとかいっておったような・・・、まぁ、よく覚えておらん!

この人も占い師に連れてこられたのか

じゃあ、この人も僕や兄上と同じ罪人?



ん・・・?
兄上・・・?


漣

!
兄上がいない!!!

壱

そなたの兄弟か。
知らぬな。
わしが目覚めたとき、この部屋にはわしと横たわった漣殿しかおらんかったわいのぅ。

一緒に入ってきたはずの兄上がいない
これは・・一体?


ピンポーンパンポーン♪

漣

!?

ガッガカ―!!!!!

不意に後ろにあったスピーカーから音が鳴り響いた
僕は後ろを振り向き、スピーカーに注目する

同じく壱さんも僕が気づくより先にスピーカーに視線をやっていた

ガッ・・・ザザッ!!!

???

はいハーイ!
皆様、贖罪の空間へようこそ!!!

漣

!?

???

さっきまでのびきっていたくそ野郎どものためにもう一度説明するねーー!!!
これから皆様には罪を償ってもらいます!!!
ルールは簡単!
てめーらには殺しあってもらいます!!!

漣

は!???

突如スピーカーから流れ出た男とも女とも取れない声はとんでもないことを言い始めた

???

あー!失敬!
正確にはてめーらには罪を自ら償うか、お互いの罪を断罪しあってもらいます!!!!

壱

・・・・。

???

断罪は文字通りお互いに命を持って償ってもらうために殺しあえってこと!!!
そして心優しい俺ちゃんは償うチャンスを与えちゃいました!!!!!!

漣

・・・?

???

この空間には合計八人の罪人たちが収容されてます!!!!
そしてこの空間には八個のカギが隠されております!!!
大体の言いたいことはわかりますよねぇ!?
カギを集めれば無事みんなハッピーに殺さずに罪を償い、この空間から出られちゃうわけですよ!!!!!

漣

カギを集める!?

???

でも気をつけてくださーい??
そう簡単にカギは手に入りませんよ!!
それにカギの入手方法はそれぞれの特技に対応していて、カギのありかをみつけてもそれに対応した特技を持っている人じゃないと手に入れられなかったりしちゃうんです!!!
俺ちゃんってば小悪魔♪

妙にいらいらする口調で声の主は続ける

???

まあ?
贖罪ってくらいだし?
カギの入手には何らかの犠牲はあるからね?
あとはてめーら次第。
償ってカギを手に入れるか、断罪しあうか。
無論、一人でも断罪してくれたならその人は解放してあげるよん♪
以上!!!!!!!!!

ぶつん


しんー
・・・


静寂



それをうちやぶる壱さんの笑声が室内に響いた

壱

ふ・・・ほっほっほっほ!!!!!
先ほどと口調が違うではないか!!
なんと面白いやつじゃ!!!!

漣

何が面白いんですか!!!!
殺し合いって!!!!
僕ら、殺し合いを強いられてるんですよ!?
前世の罪とか、わけわからない理由で!!!!

壱

ほほ・・・、じゃが、カギを手に入れれば皆助かるんじゃろ?

漣

!!

スピーカーの話に惑わされて、少し取り乱していた僕に壱さんは優しく微笑みかけてきた

壱

とりあえず、ここから出るかのう。

漣

・・・そうですね。

僕らが扉の前に立つと自然と扉が開いた


その先は迷路のように扉、道、壁、扉、道、壁の繰り返しだった

漣

とりあえず、みなさんを探しますか?

カギを見つけるのもいいが、先ほどのスピーカーの説明だとカギの入手方法はそれぞれの特技に対応しているらしい

もし、僕らだけで見つけて手に入らなかった意味がない

それなら、みんなが集まってからカギを探すのが最善だろう

壱

ほほっ、漣殿。
それほど安易に考えて大丈夫かのう?

漣

?
それは・・どういう・・。

壱

殺しあうという断罪の選択肢を選んだ者たちもいるのではないかな。

そう言って壱さんは再びククッと笑う

漣

・・・-たしかに。
あの人なら考えかねないな。

壱

ほ・・・、ご兄弟殿か。

漣

・・・。

確かに壱さんの言ったことは正論だ

八人全員が【カギを探す】という選択肢を選んだとは限らない


いや、選んだはずがない


兄上は自分の邪魔になるから僕を消したがっている
兄上なら殺し合いの―、僕を断罪する道を選ぶだろう


壱

・・・♪



・・・少なくとも壱さんは殺しあう気はなさそうだけど

漣

じゃあ、とりあえず自分たちの【特技】を使うであろうカギの位置を把握しておきますか?

壱

ふむ、そういえば・・。
ならばそうするかのう~。

漣

いきましょう。

とりあえず、僕と壱さんは贖罪をし、カギを手に入れて脱出する道を選んだ


そして、長い廊下へと足を進めるのだった・・・




つづく

~罪人リスト~
名前、罪状
童話
特技

No.1 漣 ???
     『???』
      ???

No.2 馨 憂鬱 
     『子供たちが屠殺ごっこをした話』
      ???

No.3 壱 ??? 
     『???』
      心を読むこと(?)

No.4 菖蒲 ???
      『???』
       ???

No.5 ??? ???
       『???』
        ???
 
No.6 ??? ???
       『???』
        ???

No.7 ??? ???
       『???』
        ???

No.8 ??? ???
       『???』
       ???

漣

No.1

馨

No.2

壱

No.3

菖蒲

No.4

???

No.5

???

No.6

???

No.7

???

No.8