スーパークローン赤ずきん
(前編)

狼

今日クローン人間の映画見たんだけどさ……すっごく怖かった。あれが世に蔓延ったらどうしよう

赤ずきん

そうかな? お客様は倍になるし、私達だって二人いたらお給料倍だよ? 絶対良いよー

狼

え、あ。そう言う発想もあるのか……

赤ずきん

ってわけで、その案貰った!!

狼

と、言うと?

赤ずきん

作るのだよ、クローン人間をっ!!

バイト君

店長、もし自分が二人いたらどうします?

店長

いらないよ、お客さんに怒られて惨めな自分を直接は見たくないからね……

狼

……これは?

赤ずきん

何って分からない? クローン製造マシーンだよ

狼

どうやってこんなものを?

赤ずきん

よく落とし物するピンク髪の子から借りてきちゃった!

狼

あの人マジで何者……?

狼

にしてもよく借りられてきたな、そんな重要なマシン

赤ずきん

手紙見て、懐古と共に、涙して

狼

……借りられた理由は分かったから、言わないであげて。って言うか涙多いな

赤ずきん

これを入り口に置いて、気になったお客様に入ってもらおう!!

狼

お、おい。勝手に良いのかよ

赤ずきん

任意なら別に構わないでしょ?

狼

そうかなぁ……?

 多少の不安は残ったものの、俺と赤ずきんは二人でマシンを持ち上げ、入り口の前に置いた。

息子

ママ見てー! ご自由にお入り下さいだって~!!

母親

まぁ、随分とリアリティのあるプラモデルね……じゃあ入ってみなさいな

彼女

見てみて、あれ、面白そう!

彼氏

あんなのに喜ぶなんてお子様だな。ま、良いぜ。入ってみようか

赤ずきん

いらっしゃいま……おおっ!

彼女

わー、本当に二人になったね

彼女

わー、本当に二人になったね

彼氏

……あ、ああ

彼氏

大丈夫か? コレ

赤ずきん

ちゃんとクローンが誕生したね! これでお客様も売り上げも増えるぞー!!

狼

……い、いや。赤ずきん、アレを見ろ

息子

ママ―ねぇママってばー

息子

おやつ買ってよー

母親

ど、どうなってるのよこれ……

息子

ねぇママ―

息子

ねぇママ―

赤ずきん

ありゃま

狼

あっちだって……

少年

これ、生焼け

少年

しかも太さバラバラだし

売り子ちゃん

ちょ、ちょっと待って。怒る前に、なんで二人いるの!?

子供

何してるのー?

子供

何してるのー?

少年

新人イジリ

少年

面白いよ

子供

何それー

子供

私も混ぜて―!

売り子ちゃん

や、やめてぇぇぇ!

赤ずきん

悲惨だね……

お客様

おい! 袋よこせ!!

お客様

袋は要らねーよ!!

狼

うわあああ! もう終わりだー!!

赤ずきん

狼さん、大丈夫だよ

 そう言うと、赤ずきんはレジを飛び出していった。

 ま、まさか……。

赤ずきん

言い出しっぺが責任取らなくっちゃね

赤ずきん

まぁ、任せなって

50話後編へ続く

50・X! スーパークローン赤ずきん(前編)

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