花火の音が鳴っている

由美

ねーねー!
これってどこであげてるんだろうね??

優

俺に聞かれても困るよ姉貴。

川島

そろそろ始まるみたいだ
俺たちも準備した方がいいみたいだな

優

そう…みたいですね
また会えたら話しましょう

川島

そんなこといってくれるなよ
今回は俺たちは多分大丈夫なはずさ

優

でも、他の誰かが…

川島

仕方ないことだよ…
俺だって嫌なんだ。

確かに俺らではどうにも出来ない事かもしれない。
それでも……

父さん

優、由美、そろそろ準備しなさい。

由美

わ、わかってるよ
ゆうちゃん、いこ?

優

なんだろう
何かすごい胸騒ぎがする…

喉の奥に何かが引っかかっているような
むず痒い心境のまま
俺らは鳥居の元へ足を運んだ。

由美

ねえ、ゆうちゃん
さっきのお父さん…

優

…あぁ
少しおかしかったかもな…

優

俺らのいない間に何かあったのか…?
それとも…

由美

まぁ、今考えても仕方ないかっ

姉貴の能天気さはこんなときこそ頼もしいものだ。
いつもじゃただただアホっぽいだけなのだから…

???

…………

優

あの子は…

…あの格好
どこかで

父さん

あの子はね
去年の

優

…!
やっぱり…

…なんで父さんは平然としているのだろうか
まるで心そのものがなくなってしまったかのような…

近くで花火の音が聞こえる

花火の音を心臓の鼓動が掻き消してしまうほど
俺は落ち着いていられなくなっていた。

由美

ゆうちゃん……

俺の顔を見る姉貴の表情はどんどん強張っていった。