恵

うう、さむさむ。雪でも降りそうな感じだね。

エイミ

雪……恐ろしい。

エイミ

恵さん、いざという時はエイミのオーバーヒート機能を使って暖をとってくださいね。3分でエイミは機能停止しますが、恵さんが生き延びるためなら、

恵

殺伐とした世界ですね。

恵

ふん、身を犠牲にして貢献なんて、かっこ悪いわ。そんなことしなくても――

スッ―――

エイミ

あっ手を……

恵

こうやって繋げば、それなりに暖かいってもんよ。 ……あっ、だめか。

エイミ

通常時……エイミのスキンは、熱を有さないです……

恵

いいよ別に。そういうことじゃないし。

恵

ふん、何よ。華奢な腕……怒りに任せて握りしめたら、壊れちゃいそうだよ。

恵

そんなもろくて弱いものに、あたしはずっと頼ってたんだ……

エイミ

恵さん……? どうしたんですか。もう、エイミを頼ってはくれないのですか。そうしたらエイミは……

恵

そうじゃない。これからだって頼るよ。

恵

この一年、ずっとエイミさんはそばにいて。いつも助けてくれた。

エイミ

エイミは恵さんのお世話ドロイドですから。

恵

あたしにとっては違う。ただのお世話ドロイドじゃあ、ない。

恵

それ以上のものを、もらってる……だから、

恵

あたしが、何かしてあげたい。そう思ってんの。

恵

これからは、エイミさんにも頼ってもらえるような。そういう自分になりたいんだ。

エイミ

――――――

エイミ

エイミが、恵さんを、頼る? それは、エイミに標準機能には用意されていなくて……

恵

難しいことは考えないでよ。エイミさんは普段通りでいいよ。あたしがしたいだけなんだから。

エイミ

いつまで、頼っていいのですか? 明日までですか?

恵

短いな! もっとだよ。

エイミ

完了日が決まらないとスケジュールが立てられません。

恵

ええい、言わせんな! ずっと! ずっと一緒! 死ぬまで一緒なんだから!

エイミ

――受理しました。今の言葉は録音され、ずっとエイミの中に保存されます。よろしいですね?

恵

!! い、今更二言は、ね~!

――――――

エイミ

……はっ あそこに見えるのは恵さんのお友達、佳奈様。

恵

!?

めぐちゃんったら、かっこいいんだから……♡!

エイミ

何やら携帯を構えていらっしゃいましたが、なんでしょうか。あっ、足早に去って行かれます。

恵

もしかしなくても盗撮! 拡散される! それだけはダメー!

恵

行くよエイミさん! かなちゃんを止めろおおお

エイミ

お待ち下さい恵さん!

エイミ

……

改めて、よろしくお願いします。恵さん。

ドロイドさんとの何気ない会話
ストリエバージョン:
おしまい

26 はじまりの終わり:誓ってやろうじゃんよ

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